補足としてフリーランスがらみで気にしてることを

書いてみようと思います。

興味があれば、読んでください。

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「メニューってありますか？」

「め、メニューですか・・・

いえ、人に合わせてやるので

そういうのはないですね」

「・・・そうなんですね」

これは、ちょっとした仕事に

繋がるような話をしている時の会話。

僕がフリーランス1年目の時に、

たまたまラジオ番組をやっている人と

交流することがあった。

どうやらその人は、映像を作ってくれる、

僕みたいなフリーランスで動いてくれるような人を

探しているようだった。

僕がメニューを作っていない

ということを聞いて、少し困っているようだった。

「映像ってTV番組だと平気で50万とか100万とか

かかっちゃうじゃないですか。

小さい所だと流石にそれは頼めないな、

って思うんですよね」

僕の目の前にいる人は、

こんな風に映像製作にお金がかかることについて

ちょっとした疑問を感じているみたいだった。

今思えば、そういう人はすごく多い。

人によっては

「カメラなんて、ただシャッター押すだけなのに

なんで3万とか5万とか撮るんですかね？」

なんて言ってくる人もいた。

その時は、ちょっとムッとしたけれど、

消費者側からすれば、そういう感覚なんだろう。

わからないでもない。

ラジオの人と話をした時も当時の僕は、

なんとなしに同意してこんな話をしたことを

覚えている。

「あぁそうかもしれませんね。

でもやり方によっては安くできたりもするんですよ」

こんなことを言っていたはずだけど、

それでもTV業界がどれくらいの金額で

映像を作っているか、なんて正直わかってなかった。

もちろん、安くやろうと思えば、できないわけではない。

フリーランスなんて、安く請けようと思えば

安く請け負うことはできる。

映像というジャンルに限らず、

市場には相場というものがある。

「フリーランスに必要な5Step」

の中でも解説したけれど、

そこに”ルール決め"が入っているのは

究極的には価値を提供する側が

ルール設定ができるのが、この資本主義の

大前提だからだ。

つまり、ここで言えば、

僕らフリーランス側がルール設定できるんだ。

「いくらで受けるか？」も決めることができるし、

「いつまでに」という納期も決めることができる。

相手が言ってくるのは、ただの"要望"だ。

相手にお金があったりすると

僕らはすぐに勘違いするし

請負という仕事をしていると

そこを知らず知らずのうちに忘れてしまう。

「〇〇までに納品できますか？」

と言われたら、

「〇〇までに納品しないといけない」

と思ってしまうし

「〇〇の金額でやってほしいんですが、どうですか？」

と言われたら

「〇〇の金額じゃないとダメなんだ」

と思ってしまう。

でも、本来はそうじゃない。

僕らがルールを決めているのだから、

相手はそのルールに従うしかない。

そのルールに従えないなら

「断る」というのが本来の流れだ。

譲歩しても調整だ。

だから、納期に間に合わないなら、

「いつまでになら納品できます」

という回答をしないとダメだし

金額が足らないなら

「これだとここまでしかできません」

と言わないとダメだ。

それでも自分に依頼されないのであれば、

相手は「誰でもよかった」という話になる。

それは、フリーランスからしてみれば、

悲しい話だ。

誰でも良い仕事ではなく、

「あなたにお願いしたい」

と言われるようなポジションにいきたい。

そう考える人は多いし、

実際、僕もそうありたいと思う。

今は、仕事をしていると、

「ナイトウさんにお願いしたい」

と言ってくれる人が多いのは嬉しい限りだ。

仕事は選ぶけど。

でも、現実問題としてそういう状況を

作ろうとする人は決して多くない。

だから、目の前の案件が全てだと思うし、

断ることに対して、恐怖を感じる人も多い。

サラリーマンからフリーランスになる人は

ルールづくりが抜けてしまうことが多い。

あるいは、優しかったり、情で動いてしまう人

自分に自信がない人は、相手のルールを

あっさりと受け入れてしまう。

すごくわかる。

これをやり続けるとどうなるか、というと

最終的に全て自分に返ってくる。

安い価格で受けてしまって忙しかったり、

納期ギリギリで徹夜したり

急ぎすぎてクオリティが低かったり。

実際、僕もそこが抜けてて、痛い目によくあった。

これが、やりたい仕事とか次に繋がる仕事で

意図があってやっているならいい。

でもそうじゃなければ、そんな状況は

嬉しくないはずだ。

だから、ルールは決めたらちゃんと守る必要がある。

もちろん、

価値を提供できる側が

ルール設定できるからと言って

お客さんをないがしろにして良い

というわけにはならない。

もっと言えば、

ルールを設定したら、そのルールの中で

最大限、自分ができる最高のものを

お客さんに提案できないか？

という発想でやっていく必要があるし、

ルールを使って

「もっと相手江尾楽しませることができないか？」

なんて発想が大事だ。

ルールは自分を守るためにあるし、

もっと言えば、関わる相手を楽しませ、

満足させるためにある。

相手からお金を奪うためのルールにしちゃダメだ。

でも、規模が大きくなったり、

お金を稼げるようになると、

傲慢になる人は多い。

傲慢になると、簡単に相手からお金を奪うために

ルールを設定する人がいる。

確かに、ルールの設定が上手ければ、

相手からお金を奪うことは簡単で、

それを正々堂々とやっている人は多い。

それで大金を稼いで、

お金持ちになっている人もいる。

それはそれである意味では仕方がない。

だって資本主義はそもそも

そういう人たちが設定したルールだ。

だからお金儲けなら、

都合の良いルール設定が一番良い。

でも、本当はそれは違う。

この発想はもう古くて20世紀の発想だ。

これでは、いつまで経っても

貧困格差は広がるばかりだ。

だから、ここだけは気をつけたい。

たとえルールを設定しても、

相手から奪うためではなく、

楽しませ、満足させるために活用しよう。

今でも心に留めているコトの１つ。

【補足】駆け出しの頃１：奪わない