No22:お金は1つの評価指標
フリーランスで仕事を回していると、
お金を得ることが少し目的になってしまう
人が出てくるかもしれません。
あるいは、これからフリーランスを
目指している人は、月に稼ぎたいお金を
設定して、1つの目標として見ている人も
いるかもしれません。
お金というものは、
「ほとんどのものと交換できる万能な券」
という認識が世界で出回っているので、
少し厄介なものですが、
これを目的にしてしまう、というのは
いささかおかしな話です。
マネジメントや経営学で有名な
ピーター・ドラッガーという人がいますが、
彼の言葉にこんなものがあります。
利益は、企業や事業の目的ではなく、条件なのである。
また利益は、事業における意思決定の理由や原因や根拠ではなく、妥当性の尺度なのである
この言葉は僕らに
すごく大きなヒントを与えてくれます。
フリーランスであれ、
会社経営者であれ、
副業をしている人であれ、
利益を出すことは目的にはなり得ません。
それよりは、そのビジネス(商売)の妥当性は
どうなのか?という指標に過ぎないものです。
これはどんなことでも同じことです。
お金というものは、
わかりやすく数字で管理することができます。
そして、ビジネス(商売)というものは、
ドラスティックに評価していく必要があります。
評価しなければ、存続できないからです。
赤字を出し続けるビジネスは残らないのです。
だから僕らは、そのビジネスは存続できるのか?
という評価をするために、利益という1つの指標で
評価をします。
ここを履き違えると、
ビジネスは途端にうまくいかなくなります。
利益を追い求めてはいけない、
という話ではありません。
存続させるために評価しなければいけないのです。
そして変化していく世の中に対応していくために、
日々計測していかなければならない指標です。
何かを改善するためには、
必ず「計測」する必要があります。
漠然と、
「これを良くしたいなぁ」
と考えているだけでは、
どこをどんな風に改善すれば良いのか?
がわからないものです。
改善とは、
本来ある姿に戻していく作業のことを
さしますが(すべてのものには、本来最も適切な状態が存在します)、
その本来の姿は必ずしもその時点で、
はっきり見えないこと方が多いと思うのです。
ですから、日々丁寧に計測をして、
問題点をはっきりと抽出し、
その上で、課題を分析し、
最もボトルネックになっている部分を良くしていくことで、
より本来の姿に近づくことができます。
ビジネスの場合は、
その1つが「利益」というお金が
計測対象ですし、評価軸の1つです。
今月はたくさん売り上げを
上げたぜ、やった!
これは感情的には嬉しいかもしれませんが、
評価軸で見れば、高いポイントを出した
だけに過ぎません。
それは、来月も続くものなのか?
偶然性が重なっただけではないか?
狙って生み出したものなのか?
こういう軸で見た瞬間に、
今月の売り上げ自体に
一喜一憂できなくなるものです。
狙って出せたものであれば、
高い評価をして良いでしょう。
逆に狙って出せなかったものなら、
偶然性で作れてしまったものであれば、
評価としてはそう高くなることはありません。
こんな風に、お金、利益、売り上げは
ただの指標です。
こんな風に、ビジネスは
ドラスティックに見ていかないと
うまく回らないですし、
ノーコントロールのビジネスほど
長続きはしません。
経営とは博打をするものではありません。
ドラスティックに、確実に
成果を上げていき、会社をビジネスを
存続させるためにやるものです。
なんども書きますが、
会社経営だけの話ではありません。
フリーランスでも副業の人でも同じです。
お金を対価として扱う以上、
お金は1つの指標です。
そこを履き違えないように、
お金というものをとらえていきましょう。