どうも、内藤です。

今回の問いは、
経営者であれば答えられなければ
ならないものです。

しかし、
経営コンサルタントの先輩の話によると、
残念ながら多くの経営者は
この問いに答えることができないそうです。

そう、考えてないみたいです。

「へぇ、そうなんだ」

と他人事になってはいけません。

これは、会社を経営している社長の話に
留まらないからです。

「いやいや、別に私は個人事業主だから、
　経営なんて関係ないよ」

と言いたくなる人もいるかもしれません。
あるいは、

「別にビジネスなんてやってないし、
　趣味でデザインや映像を作ってるだけだから
　関係がないよ」

と思うかもしれません。

確かにそう言いたい気持ちもわかります。

実際、僕もこの経営の話を先輩から聞くまで
関係ないよ、と思っていた時期があります。

スッと繋がりませんよね：笑

ですが、僕らは少なくともお金という
経済圏の内側で生きていますから、
何かしらお金を使った交換をしていて、
それによって家庭という会社を
経営をしているはずです。

そう、これは大人であれば、
全員が関係する内容です。

つまり経営とは何か？がわかっていなければ、
家庭、事業、会社を右肩上がりに
成長させていくことは難しい、とも言えます。
あるいは外部から何かあったときに
安定的に経営できない、とも言えます。

さぁ経営とは一体なんでしょうか？
今回はそれを一緒に紐解いていきます。

#B-030：経営とは何か？

経営とは事業にあいた穴を塞いで、
最高に機能的な事業に改良し続けること

です。

先ほど、経営者であれば、
経営とは何か？を答えらる必要がある、
という話をしました。

そう、これはMUSTです。

答えられないということは、
パイロットが操縦方法がわからない、
ということと同義です。

あるいは、タクシーの運転手が
自分の仕事がわからない、
と同じです。

これやばいですよね。

操縦方法がわからない、
パイロットの飛行機に
誰が乗りたいと思うのでしょうか？

自分の仕事がわからない
タクシーに乗って、
依頼通りに目的地に連れてってくれるでしょうか？

経営も同じです。

経営者が経営が何か？がわかっていなければ、
その会社は潰れてしまう可能性があるわけです。

これでは、顧客も従業員も家族も
ヒヤヒヤしてしまうでしょう。

特に個人事業主や会社の社長であれば、
経営とは何か？がわかっていないのであれば、
自ずと経営不振になり、
最終的に社会から解雇されてしまう、
という状況になってしまいます。

サラリーマンであれば、
会社から雇われていますが、
個人事業主や会社の社長を雇っているのは、
言うなれば社会です。

社会から解雇されるということは、
会社に雇われるという方法でしか
生活ができなくなります。

逆に言えば、経営とは何か？という
具体的なことに答えられるようになれば、
会社ではなく社会に雇ってもらえる
ということです。

これはつまり、自分で自分の給料を
決めることができるということですから、
これほどインパクトのある話はないでしょう。

さて、本題です。

すでに、経営とは何か？
の答えを出していますが、
より詳細に入っていきましょう。

まず、経営とは、仕事を回すことで
利益あげていく行為です。

しかし、単に仕事をするだけでは、
経営をしている、とはなりません。

そうですよね。

デザインの仕事をしたからといって、
それは経営をした、とは言えないのです。

経営とは、
顧客に対して依頼された仕事をこなす、
だけでは足らないのです。

いくつかの仕事をバケツリレーのように
橋渡しすることで経営というものは
成り立っています。

経営をもう少しわかりやすく解説するために、
バケツリレーで話を進めましょう。

仕事とは、
「バケツに水を汲むこと」
と考えてみてください。

あなたの仕事は、与えられたバケツを
水でいっぱいにして、
それを後工程に回すこと。

バケツリレーですから、
その仕事には前工程と後工程がいます。
同じように違うバケツを持った人が
水汲みをしているわけです。

仕事とは、誰かからの仕事を受け取り、
そして、自分の仕事をこなした上で、
後工程の誰かに仕事を納品することで、
完了します。

これがまさにバケツリレーな訳です。
このバケツリレーそのものが事業と捉えると、
初めの工程から、最終工程まで綺麗に
水を渡せた事業が最も美しく
売り上げの上がる事業です。

では、経営とは一体何を指すのでしょうか？

ブラック企業の経営者は、
バケツリレーをするときに、

「とにかく早くたくさん水を入れて、
　バケツリレーをこなせ」

と指示します。

そう、成功するためには、
この回数をどれだけ増やせるか？という
肉体と精神の限界にチャレンジするわけです。

しかし賢い経営者は、何をするのかというと、
そのバケツリレーを客観的にみて、
どれだけ効率的にバケツリレーを
うまく綺麗に回せるか？を考えるんです。

さぁ経営者の仕事は見えてきましたか？

そう、経営者の仕事は、事業を客観的にみて、
事業や仕事にある穴を指摘して、
機能するように改良し続けることです。

今回のバケツリレーでいえば

「そのバケツ穴が空いてるから、
　塞ぎましょうか」

という指摘をしたり、

「相手にバケツに水を入れるときに、
　もっとゆっくりやった方がいいよ」

みたいなアドバイスをすることなんです。

こういうのを経営者の視点で経営をしている、
というのです。

「とにかく気合いと根性で頑張るんだ！」
「俺たちはまだまだいける！」
「もっと数を増やせばなんとかなる！」

こういうのは経営とはいいません。

ここで、もう少し踏み込んでいきます。

経営とは事業にあいた穴を塞いで、
最高に機能的な事業に改良し続けること、
ですが、

事業は9つのビジネスブロックでできています。

事業はバケツリレーと捉えてきましたが、
9つのビジネスブロックを
どうやって有機的に機能させられるか？
が経営をしていく上で、
ものすごく重要な視点です。

ですから、近々この9つの
ビジネスブロックを意識しながら、
経営をしていく話をしていきたいと思います。

言うなれば、

経営とは、
9つのビジネスブロックに開いた穴を
1つずつ塞いで、最高に機能的な
ビジネスブロックに改良し続けること。

と言い換えることができるんです。

では、もう少し具体的な方法論に
入っていきましょう。

All Best Changeループ

この話は、元経営コンサルタントの先輩に
教わった経営理論です。

その名も、ABCループ
オールベストチェンジループ。

日本語にあえて訳すとすれば、
「すべてを最高につくりかえていく、
　誰にでも導入可能な具体的な経営手法」
です。

ABCループは2つから成り立ちます。

ABCステップとフィードバックループです。

多くの場合、
ステップ型の手法はよくみられます。

しかし残念ながら、
たった1回のステップだけで物事がうまくいく、
なんてことはほぼあり得ません。

もっといえば、
たった1回のステップをやっただけで、
その本当の実力が100%理解できるステップ
というのは存在しないんです。

実際には、繰り返しの中で、
ブラシアップされていくものばかりです。

だから、ABCステップというステップ型のものと、
フィードバックループという2つの手法がセットで
この手法は存在します。

ABCステップ
ステップ１：黒字化せよ
ステップ２：マネされろ
ステップ３：日本一をつくれ

これは単にこのステップを1回だけやれば、
全てがうまくいくわけではありません。
当たり前ですよね。

このステップをたった１回だけやれば、
日本一が作れたなら、誰も苦労しないからです。

そのために、フィードバックループがあるんです。

フィードバックループ
アイデア→（改善）→製品→（テスト）→計測（学習）→アイデア→（改善）→

まずはアイデアの実装、
その後に製品にしてテスト、
そしてデータを計測して学習し、
もう一度アイデアとして実装する。

この繰り返しです。

ついついやってしまうのは、
アイデアの実装をして、製品にして終わり、
なんていうことです。

計測をしなければ、
それが本当に良かったのか、
それとも悪いのか判断ができません。

計測するからこそ現状を事実として
正確に把握することができ、
改善していくことができるんです。

この繰り返しのサイクルがあって、
初めて経営というものは成り立ちます。

新しいチャレンジをして、効果を計測して、
そのデータから学習し、
新しいアイデアが生まれる
これをやらなければ、
正しい改善はしていくことはできません。

事業というのは価値を顧客に送り続ける、
繰り返しの仕組みです。

つまり、ＡＢＣステップも、
フィードバックループで回し続けることで、
はじめて僕らは経営をしていることになるわけです。

そして、これこそが、
回すたびに業績アップができる仕組みです。
フィードバックループで回すからこそ、
いいんです。

これは経営という物だけに限りません。

例えば、広告テストなんてまさにこの類です。

アイデアがあり、
それをデザインとして実装して、
広告を出稿してみてデータ計測をし、
そのデータから学習をして、
新しいアイデアを思いつき、
もう一度デザインに実装していく。

LPでも同じです。

デザインという職種に限った話ではありません。
映像制作でもそうですし、
コーディングの仕事も同じです。

サラリーマンでの仕事でも同じです。
なぜなら仕事というのは
改善が基本としてあるからです。

以前から僕がよく計測をしましょう、
といっているのもこの改善をしていくためです。

最高に機能的にしていくために、
僕らは日々計測をしてデータをとり、
どんどんよくしていくことを
やっていく必要があります。

これをやらずに、
ただ思いつきでやることは
仕事とは言わないのです。

仕事とは常に繰り返しの中で
よくなっていくんです。

そしてもっといえば、
これは人生でも同じです。

僕らの現実は、
繰り返しの中で物事が回っています。

うまくいく繰り返しを使っていますが、
うまくいっていない人は、
うまくいかない繰り返しを使っているんです。

そしてその繰り返しが僕らの習慣として存在し、
最適化された結果で僕らの現実を投影しています。

このRE:THINKでは何度も、
やり続けるだけで良くなっていく
繰り返しをやっているか？
という話をしてきています。

ですから、RE:THINKを読んでいる人であれば、
すでに知識として知っているはずです。

ですが問題は、
それを人生レベルで活用できているか？です。

もう少し言えば、
頭にあることを自分ごととして活用できているか？です。

大抵の場合、
頭の中の引き出しに入ったまま、
１回だけ使われてそれまでです。

その１回は、
その知識をしまったときの１回です。

だから、日々自分が繰り返していることを
計測もしていなければ、把握もできない。

最終的な結果だけを見て、
「思っていたよりもうまくいってよかったぁ」
とか、
「思うほどうまくいかなくて困ったなぁ」
という、感情的な処理でおわっています。

これは、まさに今、多くの人が抱えている
あらゆる
「困った問題が繰り返される構造」であり、
あらゆる目の前で起こるモノゴトに、
いちいち一喜一憂しなければならない構造です。

そして、経営者の場合は
これがドラスティックに求められます。

なぜなら、
経営とは9つのビジネスブロックに
開いた穴を1つずつ塞いで、
最高に機能的なビジネスブロックに
改良し続けること

だからです。

改良することが仕事ですから、
単なる自分の解釈で判断してはいけません。

データに基づいて、事実ベースで
改善していくスキルが必須なんです

これができないのであれば、
経営者としては失格。

今、もし売り上げが順調に伸びていたとして、
外からの環境変化に翻弄されて、
気づけば売り上げが落ち込んでいた、
なんてことが平気で起きてしまいます。

実は僕も広告運用の仕事をしていて、
売り上げが順調だと思って
計測をサボった時期がありました。

正確には、計測はしていたんですが、
分析を丁寧にやらずに、
フィードバックループを適切に回さない、
なんてことをやっていた時期がありました。

たまたまその流れで、広告出稿サービスの
改訂に巻きこまえれて知らず知らずのうちに
広告に対する売り上げの比率が下がっていた
なんていう失敗をしたことがあります。

これは言うなれば、
ちゃんとフライトしているから大丈夫
なんていう思い込みで、
コックピットを見てないパイロットと同じです。

そして気づいたら、かなり低飛行で
飛んでいた、という状態です。

客観的にみたらかなり間抜けな話ですが、
当たり前のことを当たり前にやるだけで、
ビジネスはドラスティックに変化していきますし、
安定的に経営していこうと思うと
今回仮説したABCループは必須だと
僕は思っています。

ぜひ、自分の経営に取り込んでみてください。

提案：まずはアイデアを実装、テストして、計測してみよう。

今回、経営とは何か？という話でした。
この話で、かなり経営者の仕事が
見えてきたと思います。

経営者の仕事をするためには、
まずはデータありきである、
ということもわかったかと思います。

そのためには、まずは計測が大前提です。

計測をしなければ、
そのバケツに穴が空いているのかすらも
わかりませんから。

ただ、勝手な思い込みで、
うまくいった、うまくいかなかった、
という話は、感情論、感覚でしかありません。

感覚でやっていく領域ももちろんありますが、
ビジネスというのは基本的には科学ですから
計測・分析することで、
成立させることができる類のものです。

もちろん、計測できる範囲というのも
限られるものも多くありますが、
今はインターネットを使って、
ありとあらゆるものを
データ化できる世界ですから、
インターネットが存在する以前と比べるとかなりやりやすくなったものです。

ですから、まずは計測。
そして、ABCステップの黒字化。

これが経営者の仕事です。
これは家庭でも同じです。
黒字化してないと、家庭は成り立ちませんから。

今回は以上です。
ヒントになれば。